所長ブログ

反面調査とは

投稿者: shigeru yamada [ 2014 年 9 月 19 日 ]
カテゴリ: 税務調査

今回は税務調査の一種である「反面調査」についてご説明させて頂きます。

「反面調査」とは、調査対象者の取引先や銀行に税務調査官が出向き(郵送や電話で確認する場合もあります。)、事実関係を確認するために行う税務調査のことを指します。

「反面調査」は「任意調査」とは異なり、調査対象者の同意がなくとも取引先や銀行に対して実行することが可能な調査です。

但し、「反面調査」はあくまでも、「やむを得ないと認められる場合」に限り行われることとなりますので、調査対象者が取引の事実関係を説明できれば、当然反面調査は行われません。

「反面調査」の基本的な考え方ですが、昭和51年4月の「税務運営指針」に下記の記載があります。

「反面調査は客観的にみてやむを得ないと認められる場合に限って行うこととする。」


取引先によっては、税務署から連絡が入るだけで「何か悪いことをしているのではないか?」と勘繰り、取引関係が悪化するケースもありますので、「反面調査」に至る前に、調査対象者自らがきちんと調査官へ説明をすることが重要となります。


銀行に対し取引内容を確認する「銀行反面調査」という調査も存在します。

こちらは通帳の紛失や隠し口座が疑われるケースで実行されるようです。

基本的には、税務署長が発行する「金融機関等の調査証」を銀行本店に郵送し、調査対象者の預金情報を全て収集(名寄せ)するという方法になります。


尚、会社の税務調査の際には、社長の個人口座もチェックされる場合がありますので、日頃から不明瞭な入出金がない様にして下さい。

個人口座に除外した売上げを入金してるケースが多い様です。


以上、簡単ではありますが「反面調査」についてご説明させて頂きました。



当ブログに掲載された記事やトラックバック記載情報を参照した結果発生した損失や損害について、弊事務所は一切責任を負いかねますのでご了承ください。